アラームおよびマップ設定のバックアップと復元
使用可能な機能は、使用しているシステムによって異なります。詳細については、製品比較チャートを参照してください。
アラームおよびマップ設定を定期的にバックアップすることが重要です。これを行うには、アラームおよびマップ設定、ならびにアラームのデータを保存しているMicrosoft® SQL Server Expressデータベースを取り扱うイベントサーバーをバックアップします。この操作により、発生する可能性がある障害時の復旧手段として、アラームおよびマップ設定を復元することができます。また、バックアップには、 SQL Server Expressデータベースのトランザクションログをフラッシュするという追加の利点もあります。
アラームおよびマップ設定をバックアップ・復元する場合は、必ず以下の順番で実行してください。
前提条件
- SQL Server Expressでアラーム設定データベースをバックアップまたは復元する場合、SQL Server Expressデータベースの管理者権限が必要です。バックアップまたは復元を完了した後は、SQL Server Expressデータベースのデータベース所有者権限だけで十分です。
- Microsoft® SQL Server Management Studio Express、Microsoft Webサイトから無料でダウンロードできるツール。SQL Server Expressデータベースを管理するための多数の機能があり、使いやすいバックアップおよび復元機能が含まれます。既存の監視サーバーおよび将来の監視システムサーバーとなりうるサーバーに、ツールをダウンロードしてインストールします(バックアップおよび復元で必要になります)。
手順1:Event Serverサービスの停止
設定の変更が行われないように、Event Serverサービスを停止します。
- 監視システムサーバーで、スタート > コントロールパネル > 管理ツール > サービスの順にクリックします。
- イベントサーバーを右クリックして、停止をクリックします。
これは、バックアップを作成した時点から、復元する時点までの間に行われたアラーム設定が失われるため、重要な手順となっています。バックアップ後に変更を行った場合は、新しいバックアップを作成する必要があります。Event Serverサービスが停止した状態ではシステムはアラームを生成しません。SQLデータベースのバックアップが完了した後、必ずサービスを再起動する必要があります。
手順2:SQL Server Expressデータベースへのアラームデータのバックアップ
SQL Server Management Studio Expressがない場合は、Microsoft Webサイトから無料でダウンロードできます。
- Windowsのスタートメニューで、すべてのプログラム > Microsoft SQL Server 2008 > SQL Server Management Studio Expressの順に選択して、Microsoft SQL Server Management Studio Expressを開きます。
- ツールが開くと、サーバーへ接続するように求められます。必要なSQL Serverの名前を指定して、管理者ユーザーの資格情報で接続します。SQL serverの名前を入力する必要はありません。サーバー名フィールド内をクリックして、<詳細を参照...>を選択すると、リストからSQL Serverを選択できます。
- 接続すると、ウィンドウの左側にあるオブジェクトエクスプローラにツリー構造が表示されます。SQL Serverの項目を展開し、次にアラーム設定全体が含まれているデータベースの項目を展開します。
- VIDEOOSDBデータベースを右クリックし、タスク > バックアップ...の順に選択します。
- データベースのバックアップダイアログの一般ページで、以下を行います。
- ソースで、選択したデータベースがVIDEOOSDBであり、そのバックアップのタイプがフルであることを確認します。
- 保存先で、バックアップの保存先パスは、自動的に推奨のパスが設定されます。そのパスで良いかどうか確認します。そのパス以外を設定したい場合、推奨されているパスを削除し、選択した別のパスを入力します。
- データベースのバックアップダイアログのオプションページの信頼性で、終了時にバックアップの確認およびメディアに書き込む前のチェックサムの実行を選択します。
- OKをクリックすると、バックアップが始まります。バックアップが完了すると、確認が表示されます。
- Microsoft SQL Server Management Studio Expressを終了します。
手順3:システムの再インストール
監視ソフトウェアは、マウントしたドライブにはインストールしないでください。マウントしたドライブとは、ドライブ文字の代わりにラベルまたは名前が付いている、NTFS(NTファイルシステム)ボリュームの空のフォルダにマップされたドライブです。マウントしたドライブを使用すると、重要なシステム機能が想定どおりに作動しないことがあります。たとえば、システムがディスクの空き容量を超えて実行されても、警告が表示されません。
はじめに:既存の監視ソフトウェアをすべて停止します。
- インストールファイルを実行します。セキュリティ設定によっては、1つまたは複数のセキュリティ警告メッセージが表示される場合があります。警告が表示された場合は、実行ボタンをクリックします。
- インストールウィザードが起動したら、インストーラの言語を選択して続行をクリックします。
- システムの評価版のインストールを選択するか、ソフトウェアライセンスファイルの場所を指定します。
- 使用許諾契約を読んで同意し、Milestoneデータ収集プログラムに参加するかどうかを指定します。
- 標準またはカスタムインストールを選択します。カスタムインストールを選択した場合、アプリケーション言語、インストールする機能、およびインストール場所を選択できます。インストールウィザードが完了するのを待ちます。
システムの構成を開始できます。「Management Applicationでのシステムの構成」を参照してください。
手順4:SQL Server Expressデータベースのアラームデータの復元
幸いにも大半のユーザーは、バックアップされたアラームデータを復元する必要がありませんが、必要になった場合、次の手順を実行します。
- Windowsのスタートメニューで、Microsoft SQL Server Management Studio Expressを開きます。
- サーバーに接続します。必要なSQL Serverの名前を指定して、データベースを作成した時のユーザーアカウントで接続します。
- 左側のオブジェクトエクスプローラで、SQL Server > データベースを展開し、VIDEOOSDBデータベースを右クリックしてから、タスク > 復元 > データベース...の順に選択します。
- データベースの復元ダイアログの一般ページの復元のソースで、デバイスからを選択して、フィールドの右にある<詳細を参照...>をクリックします。バックアップの指定ダイアログで、ファイルがバックアップメディアのリストで選択されていることを確認します。追加をクリックします。
- バックアップファイルを探すダイアログで、バックアップファイルVIDEOOSDB.bakを探して、選択します。次にOKをクリックします。これで、バックアップファイルへのパスは、バックアップの指定ダイアログに一覧表示されています。
- これで、データベースの復元ダイアログの一般ページに戻ると、復元するバックアップの選択の下にバックアップが一覧表示されています。復元列のチェックボックスを選択して、バックアップが選択されていることを確認します。
- ここで、データベースの復元ダイアログのオプションページに移動し、既存のデータベースを上書きするを選択します。他のオプションはそのままにして、OKをクリックすると、復元が始まります。復元が完了すると、確認が表示されます。
- Microsoft SQL Server Management Studio Expressを終了します。
注意:データベースが使用中であることを知らせるエラーメッセージが表示される場合は、Microsoft SQL Server Management Studio Expressを完全に終了させてから、手順1~8を繰り返してください。
手順5:Event Serverサービスの再起動
復元プロセス中は、Event Serverサービスが停止して、完了するまで設定が変更されることを防ぎます。サービスを再起動することを忘れないでください。
- 監視システムサーバーで、スタート > コントロールパネル > 管理ツール > サービスの順にクリックします。
- イベントサーバーを右クリックして、開始をクリックします。
SQL Server Expressトランザクションログと、それをフラッシュする理由について
システムのアラームデータの変更が発生するたびに、SQL Serverはトランザクションログに変更を記録します。トランザクションログは基本的に、SQL Server Expressデータベースへの変更をロールバックして取り消すことができる機能です。SQL Serverはデフォルトで、無期限にトランザクションログを保存するので、トランザクションログは時間の経過とともに、エントリが増え続けます。
SQL Serverのトランザクションログはデフォルトで、システムドライブにあり、トランザクションログが増え続けると、Windowsが正しく実行できなくなります。したがって、SQL Serverのトランザクションログを時々フラッシュすることをお勧めします。フラッシュすること自体で、トランザクションファイルが小さくなることはありませんが、極端に大きくなることがなくなります。一方、システムでは、SQL Serverのトランザクションログは特定の間隔で自動的にフラッシュされません。これは、ユーザーによってニーズが異なるからです。あるユーザーは非常に長い期間、変更を元に戻すことができる状態を保つことを望みますが、別のユーザーにはこのようなニーズはありません。
SQL Server自体で複数の作業を行って、トランザクションログを切り取り、縮小したりして、トランザクションログのログのサイズが大きくならないように抑えることができます(このトピックについては、support.microsoft.comへ移動し、SQL Serverのトランザクションログを検索すると、多くの記事を確認することができます)。ただし、一般にシステムのデータベースをバックアップする方が良い選択となります。SQL Serverのトランザクションログがフラッシュされ、予期せぬ事態が発生した場合にシステムのアラームデータを復元できるようにするためです。
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